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                          第十一号   2002/03/24 
   「 物 語 解 析 」 
    〜 要素による解析基礎 「舞台」 状況の変化編 〜 

 「今号を要約!」 舞台。とりわけ、動的な「状況の変化」について 

  伏線を張る必要のある原因型と、張る必要のない無因型に分類できると結論。 
  原因型は積極的閉鎖、無因型は消極的閉鎖に似ている。 

  - - - -< 今号の中身をピックアップ! > - - - - - - - - - - - - - - - - - 
 《 本文 》                          《ページ& 
                                 落書き欄》 
                                 (^_^; 

   01:はじめに                       :[ 01 ] 
     ──夢中になっていました……。 

   02:要素による解析ってなに???             :[ 02 ] 
     ――簡単ではありますが、説明しています。 

   03:解析術講座 「要素による解析 「舞台──状況の変化」 :[ 03 ] 
    03-01:「状況の変化の概要」               :[ 03-01 ] 
        ――要は、極めて大げさに言えば、化物屋敷なの 
          です。 
    03-02:「原因型状況の変化と無因型状況の変化」      :[ 03-02 ] 
        ――二つの型に分れます。積極的閉鎖と消極的閉 
          鎖に似ています。 
    03-03:「原因型状況の変化」               :[ 03-03 ] 
        ――状況の変化の原因を考えると、物語が作られ 
          始めます。 
    03-04:「無因型の状況の変化」              :[ 03-04 ] 
        ――その変化に関係があることなら、あなたは自 
          由に起すことが出来ます。 
    03-05:「まとめ」                    :[ 03-05 ] 
        ――実例はカットしてしまいました……。メール 
          を下されば、お送りします。 

   04:諸所雑感 「見たぞ! 『ロード・オブ・ザ・リング』」 :[ 04 ] 
     ――胃が痛くなって、おなかが減る映画です。完成度は 
       高いです。 

   05:おわりに                       :[ 05 ] 
     ――涙ぐみました(笑)。 

 ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ http://www.seikou-toutei.com/nmk/index.html ■


 ● 01 ● はじめに                      :[ 01 ] 
  ̄ ̄ ̄ ̄ 
  ずいぶんと間が開いてしまいました……。 
  は?! いつの間に三月?! と思うほどわたし個人の周辺で 
 大きな変化が起ってしまっていたのです。二三の変化が同時に 
 起ってそれに翻弄されており、今もまだまっただ中にいます。 
  お互いが将来を考える恋愛をしています。 
  きっと一生に一度しか味わえない経験だろうなと思い、存分に 
 その時間を大切にしたいと思います。始ってしまった数ヶ月間に 
 いろいろと不義理なことをしてしまったところ、ありました。特 
 に物語解析には、わたし自身書いていてわくわくする楽しい物で 
 すので、ほったらかしにしてしまったという残念な気持ちが強い 
 のです。 
  楽しみにして下さっていた方々、本当にすみません。 
  いくぶん落ち着いてきましたので、少しペースは落ちるかも知 
 れませんが、これからもご購読頂ければ幸いです。 

 ● 02 ● 要素による解析ってなに???            :[ 02 ] 
  ̄ ̄ ̄ ̄ 
  これまでの物語解析では、物語は「人物」「舞台」「道具」 
 「決まり事(背景)」の四つに分かれ、その四つの働きを調べる 
 ことにより、物語をかなり正確に把握できるというお話をしてき 
 ました。 
  「人物」に関しては、第六号、第七号を通して、「舞台」の 
 「内部にあるもの」に関しては第八号で、「外部との接点」。 
 とりわけ、積極的閉鎖と消極的閉鎖については前回お話したと 
 と思います。 

  今回は、「舞台」の「状況の変化」について。 

  もし、前回以前の内容がお読みになりたいという方がいらっ 
 しゃいましたら、メールの形でバックナンバーをお送り致します。 
  少々遅れてしまうかも知れませんが、お気軽お声を掛けて下さ 
 れば幸いです。 

  と、いうわけで物語解析、はじめちゃいましょう!! 


 ● 03 ● 解析術講座 「要素による解析「舞台──状況の変化」」:[ 03 ] 
  ̄ ̄ ̄ ̄ 
  状況の変化は舞台という要素の最も動的な部分です。この部分 
 があることによって、舞台が独立要素、つまり動的に物語に影響 
 を与えることが可能になっているのですが、それは一体どのよう 
 なものなのでしょうか。また、物語の中でどのような働きをする 
 のでしょうか。 

 ○ 03 ○ 状況の変化の概要 ○ 01 ○             :[ 03-01 ] 

  舞台の状況の変化は、なかなか積極的に活かしていくことが難 
 しい技術だと思います。前回お話した消極的閉鎖をしている際な 
 らば気付くこともあるのですが、どうしても、舞台自体が動的に 
 物語に影響を与えるという事が、直感的に把握しづらいのではな 
 いでしょうか。例えば、逃込んだ屋敷が化物屋敷で、あらゆる所 
 から逃込んだ主人公達をぺろりと飲込もうとしているようなもの 
 を思い浮べたりしませんか?(^_^; もちろん、これもとても動 
 的な舞台なのですが、こんなに大がかりな物をそう頻繁には使え 
 ませんよね。実際に大いに役に立つ、もうちょっと大人しい状況 
 の変化について、これから語って行きたいと思います。 
  でも、本質的には、「化物屋敷」と何ら変らないのですよ。 

  さて、状況の変化は舞台自体の状況が変化するものです。 
  実際に役に立つ、つまり頻繁に使われる状況の変化は、天候の 
 変化(含む建物内の気温等の変化)や建物の倒壊(含む沈没、墜 
 落)、人の混み具合、舞台の変形などがあります。これとは別に、 
 鉱山から金が採れなくなったというような「内部にあるもの」の 
 変化、どこどこの橋ができたような「外部との接点」の変化があ 
 ります。 
  何かどこかで見たことのあるような物ばかりですよね。 

  ですが、どうしても物語の展開の一部と捉えがちで、それを舞 
 台が動的に影響を与えているとは考え難く(普通は考えないです 
 よね…)、「では、どういう状況の変化がありうるのだろう。こ 
 れはどういう働きをしているのだろう」という、積極的に理解し 
 てゆくのに大切な部分までは、なかなか意識が向かないのではな 
 いでしょうか(^^; 
  ここではそれを勉強していきましょう。 


 ○ 03 ○ 原因型状況の変化と無因型状況の変化 ○ 02 ○    :[ 03-02 ] 

  さて、状況の変化のおおよその感覚は掴めたのではないでしょ 
 うか。 
  このうち「内部にあるのもの」の変化、「外部との接点」の変 
 化は分かりやすいと思うのですが、それ以外の、天候の変化、建 
 物の倒壊、人の混み具合、舞台の変形と言ったようなものは、舞 
 台自体の性質が変わる物ですので、なかなか把握しづらいと思い 
 ます。 

  この舞台自体の性質の変化は大きく分けて、原因があるものと、 
 原因がないものの二つに分けることが出来ます。原因がある/な 
 いでは呼びにくいので、前者を原因型状況の変化と無因型状況の 
 変化と呼ぶことにしましょう。この分類は、物語を創造、もしく 
 は分析する際に、とても効いてくるものです。人物と違って舞台 
 には「動機」がないため、原因が存在している際には、外部にそ 
 の原因があるためです。この原因型の状況の変化はもう少し細か 
 く分類が出来るのですが、少し細かくなりすぎてしまいますので、 
 今回は原因型か無因型かの二つの分類だけをお話ししたいと思い 
 ます。 


 ○ 03 ○ 原因型状況の変化 ○ 03 ○             :[ 03-03 ] 

  原因型の状況の変化は、その状況の変化を起こす前に、伏線を 
 はった方がよい状況の変化です。例えば、火事や沈没、墜落、建 
 物の倒壊、舞台の変形などが挙げられます。この原因型の状況の 
 変化は非日常的な傾向を持っており、その変化により、物語の雰 
 囲気をがらりと変える事が出来ます。そしてこれが原因型の特徴 
 のほとんどですが、その非日常が起ることを突拍子もないことと 
 感じさせない為に「原因」があるという特徴を持っています。 

  分りにくいでしょうか(^^;  
  例えば、物語の中で火事が起ったとしましょう。これには原因 
 が必要です。……と言切ってしまうと、え? と思われてしまう 
 かも知れませんが、火事が起る物語を丹念に読んでみると、必ず 
 その原因が記されているのではないかと思います。これは観客が、 
 「その原因がなんなのか」を知らされないと、「物語の都合上起 
 された火事」と感じ、突拍子もないイメージを感じてしまうから 
 です。 

  もちろん、あらゆる物事は物語の都合上起される物です。です 
 が、もしその物語の中で、異常な放火犯や、日常的に寝煙草をし 
 ている人物の姿が描かれていれば、その「状況の変化を起したの 
 は作者ではなく、物語の登場人物だ」と感じさせる事が出来るの 
 です。 

  この「作者」から「登場人物」の原因の転換は、とても広い範 
 囲に大きな影響を与えてしまい、説明するのがとても大変になっ 
 てしまう内容ですので(と言いますか掘下げれば、物語の技術の 
 大半がこの技術ですよね ^^;)、ここではお話をしません。も 
 う少し限定して、この「原因型の舞台の状況の変化」においてだ 
 けをお話ししましょう。 

 ○ 原因が外にあることの利点 

  さて、原因が舞台の外にあることの不利益な点は、「伏線を張 
 らなければならない」つまりはこれを起すには準備が必要で、原 
 因がない場合に比べて不自由であるところです。これは説明が要 
 らないほど分りやすいと思います。「あとづけ」という物語の展 
 開に不満を抱いたときに言う悪口がありますが(映画ほどにプロ 
 フェッショナルな物語になるとほとんどでない悪口ですね)、こ 
 れは端的に、「必要な伏線が足りなかった」という原因で発生し 
 ます。 
  では、この原因型の利点はなんでしょうか。 

  これは、先ほどお話しした積極的閉鎖と同じように物語に積極 
 的に生かすことが出来るという点にあります。つまり、閉鎖の原 
 因が物語を構築するように、この状況の変化の原因も物語の構造 
 に積極的に関わることが出来るのです。 
  う〜ん、分りにくい(^^; 

 ○ その状況の変化が起るのは何故ですか? 

  分りにくくて申し訳ないのですが、もうちょっと深く掘下げて 
 みます。 
  原因型の状況の変化で、その変化が起るのには原因があります。 
  例えば火事。例えばビルの崩壊。例えば、例えばお化け屋敷に 
 なった理由。 
  この原因は、何らかの要素の働きかけになるのです。もしかし 
 たらその舞台自身が原因かもしません(老朽化したビル)。誰か 
 の行動かも(放火魔が火をつける)。何か、道具の作用かも(聖 
 堂を守るロザリオが消えた)。何か背景が関係しているかも知れ 
 ません(精霊界の秩序が乱れて云々)。この状況の変化があるた 
 めに、何か他の要素との関係が生れてくるのです。 

  また、原因が、状況の変化が一つであるとは限りません。例え 
 ばお化け屋敷になってしまったのは何故でしょうか。あなたは 
 「可哀想な孤児が栄養失調で亡くなったから」なんて理由に満足 
 できます? 「屋根裏ですすり泣く声が」なぜ、屋根裏なので 
 しょうか。「階段を駆上がる子供の奇声」なんで? 「トイレに 
 入ると帰ってこれない」なぜ? お化け屋敷で何かが起る度に、 
 その原因が増えていきます。その原因の裏側を考えるうちに、ど 
 んどんと物語が出来ていくのが分るでしょうか。お化け屋敷を作 
 るのであれば怖いと観客に思ってもらいたいはずです。その為に 
 は、もちろん怖いことが起らなければいけない。どうすれば怖い 
 と思ってもらえますか? 幾つも怪異を起す。理不尽に思える怪 
 異を起す。そしてこれはもっと重要ですが、大きな音が出て、激 
 しい動きがあって、人が死んで、絞め上げられるように主人公が 
 追いつめられること(^^; もちろん、これはホラー映画の条件 
 ですが、小説や、お芝居や、絵本や、朗読劇にも、その媒体固有 
 の条件があるはずです。そういった必要条件を満たしながら、起 
 ることを並べるうちに、その中から収拾選択して、その物語の雰 
 囲気にぴったりの原因を思いつけるのではないでしょうか。きっ 
 とそうやってお化け屋敷になってしまった原因を考えているうち 
 に、あなたは過去に起った惨劇についておおかたのイメージが出 
 来てしまっていると思いますよ。 


 ○ 03 ○ 無因型の状況の変化 ○ 04 ○            :[ 03-04 ]  

  無因型の状況の変化は、原因の必要ない状況の変化です。雨が 
 降る、火山が爆発する、だんだんと混んでくる、寒くなる、 
 ……といったようなものがそれにあたります。比較的日常的な状 
 況の変化から、とても大がかりなもの(隕石が降ってきて地球が 
 滅亡するなど)まで考えられますが、この無因型の特徴は、 
 「伏線を引く必要がない」という部分にあります。この特徴は、 
 面倒くさい準備が必要ないという利点がありますが、同時に、原 
 因が外にないため、物語を膨らます事が出来ないという不利益点 
 もあります。これについてはとても分りやすいと思います。 

 ○ 無因型の状況の変化は取除けない 

  これまでの話で、無因型の状況の変化は、物語を膨らましにく 
 いという不利益点があることが分りました。さて、では無因型の 
 状況の変化の利点はなんでしょうか。例えば、隕石が落ちてくる 
 という映画のように、この無因型の状況の変化が頻繁に使われる 
 からには、物語に何らかの豊かさを与えるはずなのです。何とな 
 く分りますか? これは実は、前回お話しした消極的閉鎖に似た 
 利点があるのです。 

  無因型の状況の変化は、原因がないだけに、それを取除くこと 
 が出来ない傾向にあります。例えば雨が降ってきたのを、止ませ 
 る事は出来ません。隕石も、火山の噴火も、地震もしかり。理不 
 尽ではありますが、この無因型の状況の変化は、誰にも止めるこ 
 とが出来ないのです。このとき、自然と物語の流れは、「その状 
 況の変化の中でどう振舞うか」というところへフォーカスされて 
 行きます。つまり状況の変化に観客の視点を釘付けにする事がで 
 き、その中で起るドラマに注目させる事が出来るのです。消極的 
 閉鎖ににていますよね。 

  また、無因型の状況の変化には説明が要りません。なかなか想 
 像がつきにくいのですが、災害型の映画(フラッド、パーフェク 
 トストーム、ディープインパクト等々)を思い出していただけれ 
 ば、何となく想像がつくのではないでしょうか。例えば、大洪水 
 で水没した街を舞台にした物語では、大洪水が起っているという 
 だけで、全く説明無しで様々な危機に、主人公を落し込むことが 
 出来ます。物語の都合上の危機であっても、物語に動きをつける 
 危機であっても、なんでもお構いなしです(^^; 大洪水の中、 
 という状況の変化の中では、なんでも起りうるという、暗黙の了 
 解があるのです。これがいかに容易に物語を面白くする事が出来 
 るかと想像すると分りやすいと思います。 

  要は、その舞台で起っている無因型の状況の変化に関係する変 
 化であれば、好き勝手に起すことが出来るという事なのです。例 
 えば洪水についてリサーチをしてみて下さい。過去にどんな事件 
 がありましたか? 鉄砲水にあなたがエンターテイメント性を感 
 じたのでしたら、あなたはその物語の好きなシーンに鉄砲水を起 
 す事が出来ます。水が迫ってきて溺れそうになるシーンはどこが 
 いいですか? 動物園から鰐が逃出して襲いにくるかも? ダム 
 が決壊するシーンは? 土砂崩れでサリーが死んでしまうシーン 
 は? 対決の舞台である高台の教会が濁流の中へ滑り落ちて行く 
 迫力満点のクライマックスに突入するのは、どんな状況がいいで 
 しょうか(^_^) 
  分りますか? 
  この自由さこそが無因型の状況の変化の利点なのです。 

 ○ 03 ○ 「まとめ」 ○ 05 ○                 :[ 03-05 ]  

  さて、「舞台──状況の変化」いかがだったでしょうか。 
  うーん、ちょっと「省力型」の回になってしまったかもと、反 
 省してしまうのですが(^^; 書きたい部分のかなりの部分を 
 ざっくりと切り落してしまうことになりました。 

  特にわたしが最も楽しんで書く「実例」の部分が今回も用意し 
 てはあったのですが、楽しんでしまう弊害なのでしょうか、なん 
 ともまとまりがなく、文章量が膨大な為、そっくりそのまま切り 
 落すこととなってしまいました。 

  もし、説明を読んで実感がしにくい、分りにくい、実例がほし 
 い、もらえる物はなんでも欲しいなんて方がいらっしゃいました 
 ら(^_^; わたしに御一報下さいませ。渾身の気持ちを込めて、 
 実例編の特別編集版をお届け致します(^_^) ただし、通常の 
 物語解析二本分ぐらいの文量はありますから、どうぞご覚悟下さ 
 いませ。 

  「実例欲しい!」とご希望の方は、n_hikali@hotmail.com宛まで。 
  このメールの返信でも、わたしの元に届くはずです。 


 ● 04 ● 諸所雑感 「見たぞ! 『ロード・オブ・ザ・リング』」:[ 04 ] 
  ̄ ̄ ̄ ̄ 
  以前、物語解析でもご紹介したことのある、「ロード・オブ・ 
 ザ・リング」。ファンタジーのバイブル「指輪物語」の三部作映 
 画化の第一弾ですが、ようやっと見ることが出来ました。 
  指輪物語というと、昔上司と、「指輪物語は読みましたか?」 
 「いえ、途中で挫折しました……」「正直でよろしい」といわれ 
 た事のある、曰くある作品なのですが(^_^; ようやっと、 
 「ああ、こんな物語だったのだな」と知ることが出来て、ほっと 
 しています。 

  映画自体は、とてもよくできていて、トールキンの世界観が、 
 これでもかというほどに微細にまで描かれた秀作です。ですが……、 
 帰りのエレベーターで、隣のおばちゃんがしきりにその仕事の丁 
 寧さをほめたあげく、「でも、胃の痛くなる映画だった」という 
 言葉にとっても同感。ついでに付け加えることがあるとしたら、 
 「おなかが減った」ということでしょうか(^_^; 
  指輪物語六分冊の二冊を三時間ほどにまとめたため、ハラハラ 
 どきどきのジェットコースタームービーと言いますか、心休まる 
 時間なく最後まで……、いえ、「こんなに引きずり回して、こん 
 な所においてけぼりにして、どうするつもりだぁ!」と叫びたく 
 なるような、緊張感いっぱいの作品に感じました。 

  物語的には(と、原作を読まずに言ってしまうのは心苦しくは 
 あるのですが ^_^;)、新しい舞台の登場とスリルいっぱいの 
 シーンで力強く引張って行く、ファンタジーの王道(当然……) 
 という感じで、積極的閉鎖・消極的閉鎖を存分に見ることの出来 
 る舞台の物語に、主役である指輪・小さな小道具を巧みに組合わ 
 せた、緻密な物語です。ですが、その分と言いますか、人物関係 
 は平易で物語の展開を引張って行くものではなく、「あー、ファ 
 ンタジーにそれを求めるべきではないのかもなあ」という感想を 
 持ちました。 

  と、大雑把に辛口にお話ししてしまいましたが(^^; 世界観の 
 美しさはやはり原作通り。ファンの方はもちろん、幻想的な世界 
 を堪能されたい方は、もうぜひぜひご覧頂きたい映画ですよ!  
 とにかく、違和感なく、その幻想の世界に入って行くことが出来 
 ます。 
  見られたという方は、ご感想お聞かせ下さいね。 


 ● 05 ● おわりに                      :[ 05 ] 
  ̄ ̄ ̄ ̄ 
  やっと帰ってきたぁ〜。 
  そんな気持ちでいっぱいです(^_^; 
  えっ? 次は何だっけ? えーと、人物は終ったし、舞台は……、 
 たぶん、「内部にあるもの」「外部との接点」は終ってる。今回で、 
 状況の変化も終ったし(ちょっとつっこみ方が甘いかも知れないけど)、 
 あとは、えーと、道具編と背景(決り事)編かあ、うーん、どうした 
 ものか……。 
  などとすこし浦島太郎気味に、ぼおー、っとしています(^_^) 
  一通り基本が終りましたら、好き放題、奔放に書ける(今でも、 
 けっこう自由にやっていますが……)! などと思っていますが、 
 まだまだ折返し地点。よくぞこんなメールマガジンを我慢して読んで 
 下さるなぁと、感謝の気持ちで涙ぐみそうになります。 
  次回もお読みになって下されば幸いです。 
  渾身の力を込めてお届しますね。 
  それでは、また! 

 ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■―― ■ ―― ■ 
                       第十一号   2002/03/24 
   「 物 語 解 析 」 
    〜 要素による解析基礎 「舞台」 状況の変化編 〜 

 発行者:hikali 
   文:hikali 

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