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                          第十三号   2002/07/01
   「 物 語 解 析 」
    〜 要素による解析基礎 「道具」 所有・存在 〜

 「今号を要約!」 「所有者」「携帯者」「存在場所」は道具の関係線

  - - - -< 今号の中身をピックアップ! > - - - - - - - - - - - - - - - - -
 《 本文 》                          《ページ&
                                 落書き欄》
                                 (^_^;

   01:はじめに                       :[ 01 ]
     ──ワールドカップ休暇、終わりです。

   02:要素による解析ってなに???             :[ 02 ]
     ――簡単ではありますが、説明しています。

   03:解析術講座 「要素による解析「道具――所有・存在」」 :[ 03 ]
    03-01:「「所有者」「携帯者」「存在場所」」       :[ 03-01 ]
        ――「小夜子さんが持っている」の部分について。
    03-02:「シーンの「道具周り」を分析してみる」      :[ 03-02 ]
        ――関係線を洗い出す。
    03-03:「関係線を整理します。」             :[ 03-03 ]
        ――一つ一つについて分析。
    03-04:「まとめ」                    :[ 03-04 ]
        ――意志がないという浮気性。

   04:諸所雑感 「やったぁ! 『小林サッカー』だぁ」    :[ 04 ]
     ――清々しいぐらいに気持ちのいい映画。

   05:おわりに                        :[ 05 ]
     ――もしなにか、解析のご要望がありましたら、
       やってみますよ!

 ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■  http://www.seikou-toutei.com/nmk/index.html ■


 ● 01 ● はじめに                      :[ 01 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  こんにちは! hikaliです。
  大きなお祭が終って、夢中のワールドカップ休暇が終った方々も
 多いのではないでしょうか。よし、いっちょ今日からやってやるか
 の発刊です(^_^; どんなワールドカップを過しましたか? 私は
 ぐっと書く量が増えた日々でした。もう、好き放題に書きたいこと
 をうなされているみたいに書き続けた日々でした。
  さてさて、そんなプライベートな休暇は終りにして、きちんと
 整った身なりをして、物語解析をお届します。


 ● 02 ● 要素による解析ってなに???            :[ 02 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  これまでの物語解析では、物語は「人物」「舞台」「道具」
 「決まり事(背景)」の四つに分かれ、その四つの働きを調べる
 ことにより、物語をかなり正確に把握できるというお話をしてき
 ました。
  「人物」に関しては、第六号、第七号を通して、「舞台」に関
 しては第八号〜第十一号までにお話したと思います。

  前回から、「道具」のお話をしています。
  今号は「道具」の関係線、「所有者」「携帯者」「存在場所」
 のお話。魅力的な道具周りの関係線のこと、少しでもお知りいた
 だければ、幸いです。

  もし、前回以前の内容がお読みになりたいという方がいらっ
 しゃいましたら、物語解析ホームページにバックナンバーがあり
 ます。もしご興味がございましたら、ご覧いただければ幸いです。

  と、いうわけで物語解析、はじめちゃいましょう!!


 ● 03 ● 解析術講座 「要素による解析「道具――所有・存在」」」:[ 03 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  さて、今回より本格的に「道具」に踏込んでみようと思います。
  「道具」というと使うもの、どこかにあるものとしてイメージす
 る事が多いかと思います。例えば携帯電話。例えば古い鳩時計。例
 えば消火器。例えばノートパソコン。自分の近くにあるそれらをイ
 メージするとき、必ずと言ってよいほど「道具」以外のものが付随
 して思い浮べられるのではないでしょうか。健二くんもたしかあの
 携帯電話だったし、昔、妹の部屋だったところに古い鳩時計はあり
 ますし、消化器は地下鉄の車内の一番はじっこにあるのを私が発見
 して「おっ!」思ったので取上げたのだし、ついでに隣のおじさん
 が新しいVAIOを使っているのが羨ましいわけです。

  誰かが使うことを前提に括られたものが「道具」なのですから、
 また当然、物ですから、ある瞬間には必ず「誰かのところ」「どこ
 か」にあることになります。

  この当り前の道具の性質を一括りに「所有・存在」と呼びましょう。
  三つの切り口のうちの一つです。
  もう二つの「効果」「変化」に先んじて、今回はこの切り口を紐
 解いてみたいと思うのです。

  準備はいいですか?
  ん? もしかして、もう全体像が見えてしまいましたか(^^; 
  とても分りやすくいうと、
  「小夜子さんが持っている」「人を殺してしまうブーメランが」
 「折れた」
  の、今回は「小夜子さんが持っている」の部分なのです。
  物語解析的に言えば、「人物」「舞台」との関係線、もっと積極
 的に言えば「道具」の他の要素との関係なのです。なぜ「持主が変
 る道具は重要」なのか分りますか? 「人物」も「舞台」もそうな
 のですが、重要な要素と結びついている関係線の数が多ければ多い
 ほど、その要素は重要になるのです。
  分りにくいでしょうか?
  では!
  これから、物語の世界に踏み入って、その様々な「関係」のバリ
 エーションを見てみることにしましょう! ようは、「道具」を誰
 が持っているか、どこにあるか、なのですよ!

 ○ 03 ○ 「所有者」「携帯者」「存在場所」 ○ 01 ○      :[ 03-01 ]

  さてさて、こんなシーンがあります。

  「坂上は愛車のブルーバードの置かれている渋谷の地下駐車場に
 急ぐ。ようやく高飛びの手筈が整ったのだ。「くそ、千葉のやろう、
 じらしやがって」いつどこに公安の手が伸びているか分らない。分
 け前の札束の入ったトランクケースは、裏世界の臭いの染みた坂上
 には翼を失わせるほどに大きく、そしてガラガラと引きずって行く
 には年寄り過ぎた。ニコチンのしみた汗を流して深夜エレベーター
 に乗り、血走った眼で蛍光灯を見上げた。「成田まで……」「坂上!」
 錆びた扉の向うに信じられない姿があった。「千葉?」「そろそろ、
 このブルーバード、返してもらおうと思ってな……。おっと、その
 金で買ってもいいんだぜ?」肉厚の紫の唇が醜く歪んだ」

  みっともない文章ですが(^^; 刑事物のテレビドラマなどでよく
 お目にかかれそうなシーンです。思いつくままに書いたのでこのシ
 ーン以前の事は分りません。このシーンの後の事は少しは考えた方
 がいいようです。どうしましょうか。
  では主人公である坂上は千葉と口論をしているうちに殴り合いに
 なり、千葉の持っていた刃物の取合いになり、坂上が千葉を刺し殺
 してしまうことにしましょう。血だらけになり、もうとても空港へ
 は行けません。
  何ともやり切れない感じですが(^^; 坂上さんにここまで酷い
 目に合わせるには、訳があります。こういう状況は、「道具」の
 「所有・存在」のお話をするのにぴったりだと思うのです。それで
 は、分析を始めましょう。短いシーンですが、なかなか手強いはず
 ですよ。


 ○ 03 ○ シーンの「道具周り」を分析してみる ○ 02 ○     :[ 03-02 ]

  このシーンの中に「道具」は二つあります。「ブルーバード」と
 「札束の入ったトランク」です。後で「刃物」がでてくるようです
 が、これは喧嘩が始ってから存在が明らかになったもので、局地的
 に物語を動かす為だけにでてきたものですので、とりあえず重要で
 はありません。この二つだけです。
  では、この「ブルーバード」と「トランク」に引かれた関係線を
 探してみます。

  まずは「ブルーバード」。
  ・どうやら「坂上」が普段乗回している車のようです。
  ・「渋谷の地下駐車場」にあると明言されています。
  ・どうやら「千葉」の車であり、「坂上」はこの車を借りている
   だけのようです。
  ・不鮮明な描写しかありませんので分りませんが、「千葉」が
   「ブルーバード」の前にいるようです。

  これだけでしょうか? これだけです。「空港に行ける」「トラ
 ンクを隠せる」等は効果に含まれますので、この「所有・存在」に
 あまり関係ありません。

  続いて「トランク」。
  ・「坂上」が手にしています。
  ・「誰か」から盗んできたようです(だから、警察に追われてい
    る)。
  ・「千葉」が欲しがっています(そりゃ、欲しいでしょうが)。

 こっちもこれだけのようです。


 ○ 03 ○ 関係線を整理します。 ○ 03 ○            :[ 03-03 ]

  では、この関係線を整理してましょう。順番でいえば「ブルーバ
 ード」からすべきなのですが、どうもこっちの方が込入っていそう
 なので(4つもありますし ^^;)、「トランク」を先にやってみ
 ます。

  「トランク」の関係線は次の通りでした。

  1.「坂上」が手にしています。
  2.「誰か」から盗んできたようです(だから、警察に追われて
     いる)。
  3.「千葉」が欲しがっています。

  1.の関係ははっきりしています。現在、「坂上」が持っている
 という事実です。ナイフを持っている、聖書を鞄に入れている、服
 を着ているといったものと同様に、現在その人がその「道具」を文
 字通り手中に納めている事が分ります。「使えない」「使いがたい」
 「使うとひどい目に遭う」というようなことがない限り、携帯者は
 「道具」を自由に使うことが出来、物理的に「道具」を従属させて
 いるの事が分ります。
  紙上に「坂上」と書き、そこから下へツリーを引き、「トランク」
 としてみて下さい。文字通り物語上でのこの「トランク」は「坂上」
 の一部なのです。


  2.の関係は少々複雑です。なにやら「所有」という言葉が出て
 来そうです。アパートの家主と店子の関係、お父さんの車で彼女と
 デートする若者、お姉さんに借りた真珠のイヤリングをする妹のよ
 うに、正規の持主が「坂上」でないことが分ります。
  少し踏込むと「所有者」と「携帯者」の道具を通した人間関係が
 この「道具」の特色に大きな影響を与えている事が分ります。

  「真珠のイヤリング」を貸した「姉」が「妹」に対して好意を
 もって貸したのであれば、「妹」はなんの不自由もなく、それを身
 につける事が出来ます。次にも貸してもらえる見込みがあるのであ
 れば、彼に「あれ、この前のイヤリングはどうしたの?」と言われ
 ることをびくびくする必要はありませんし、もしかしたら思いやり
 あふれる姉は、「あなたの物だって思っていいわよ」といってくれ
 ているかも知れません。ですが、どうしても貸してくれそうにない
 姉のイヤリングを黙って持出したのであれば、状況は一変します。
 家を出るとき、帰るときは姉に出くわさないかどきどきするでしょ
 うし、また、姉が自分がいない間にそれを使う事を恐れることにな
 ります。何か、どきどきする不安定な展開ですね(^_^;

  では、関係図を書いてみましょう。「イヤリング」の携帯者は
 「妹」です。先ほどのように書いてみて下さい。続いて、「イヤリ
 ング」の所有者は「姉」です。「イヤリング」は二人の人物に従属
 している事になります。「イヤリング」周りの人間関係どんな物な
 のでしょうか。好意? 敵意? 何となく、この「道具」周りの人
 間関係の面白さが分ってきましたか?

  さて、「坂上」の例ですが、これは、なんと盗んでしまった為に、
 犯罪者になってしまっているのです。これは「坂上」が「トランク
 の中身(お金)」の「所有者」ではなく、「所有者」は「坂上」に
 対してもちろん貸したわけではなく、しかもそれは「背景」である
 日本の法律に照らせば犯罪であるので、警察に追われているのです。


  3.の関係は、比較的分りやすいはずです。「携帯者」「所有者」
 の他にまた別の関係線が引かれているのです。先ほどの「イヤリン
 グ」「姉」「妹」の関係に「幼なじみの美代ちゃん」を加えて見て
 下さい。彼女はその素敵な「イヤリング」をぜひ自分も着けてみた
 いのです。どうでしょう。すてきに複雑になってきました。「姉」
 は妹同様に可愛がってきた「美代ちゃん」にも貸してあげたいと感
 じているのです。「姉」は「妹」に秘密で「美代ちゃん」に貸して
 あげるかも知れません。それを「妹の彼」の前で見せてしまったら?
 うーん、どうなるんだろーと思える複雑さです。道具周りの人間関
 係ということが分り始めたでしょうか。


 続いて「ブルーバード」を分析してみましょう。

  1.どうやら「坂上」が普段乗回している車のようです。
  2.「渋谷の地下駐車場」にあると明言されています。
  3.どうやら「千葉」の車であり、「坂上」はこの車を借りてい
    るだけのようです。
  4.不鮮明な描写しかありませんので分りませんが、「千葉」が
    「ブルーバード」の前にいるようです。

  1.の関係は「携帯者」が「坂上」であることを示しています。
 話が前後しますが、「ブルーバード」を「渋谷の地下駐車場」に置
 いたのは「坂上」のはずです。ですので、千葉は本来であれば「ブ
 ルーバード」が「渋谷の地下駐車場」にあることは知らず、「坂上」
 は「ブルーバード」を自由に使えるはずでした。
  分るでしょうか。
  この「道具」が車であるためにとても携帯とは思いにくいのです
 が、本質的には同じ事なのです。あなたが仕事場のデスクにある
 50センチ定規を常に「携帯している」事がなくデスクの引出しの
 中にしまっているのと同じように、「坂上」も「ブルーバード」を
 「渋谷の地下駐車場」に置いてあるのです。ですから本来であれば
 あなたが50センチ定規を自由に使えるように(会社の備品であっ
 ても)、「坂上」も自由に「ブルーバード」を使える、……はず
 だったのです。


  2.の関係は1.で説明したとおり、「ブルーバード」のしまい
 場所です。
  場所が問題になってきましたよ。つまりこれは「道具」と「人物」
 の関係ではなく、「道具」と「舞台」の関係です。ここで初めて
 「舞台」がクローズアップします。一体ブルーバードはどこに止め
 てあるのでしょうか。「渋谷の地下駐車場」です。なんとも特徴の
 ない、舞台の性質を表しにくい「舞台」なのですが(^^; まあ、
 仕方ありません。前後関係はほとんど見えませんが、目的地の成田
 空港までは遠そうですので、きっとお金を盗んだ場所に近いので
 しょう。もしかしたら千葉が経営する地下駐車場に匿ってもらって
 いたのかも知れません。うーん、なかなか複雑になってきましたね。
 「舞台」の特質がこの「ブルーバード」そしてそれを使いたい「坂
 上」の運命を左右することになるのです。


 3.の関係は「トランク」のパートでも示した「所有者」「携帯者」
 の関係です。
  「所有者──千葉」と「携帯者──坂上」がかちあっているので
 す。所有者と携帯者は互いに「ブルーバード」を従属させています
 ので、その人間関係によってどちらがブルーバードを使うかが決り
 ます。一見すると所有者に使う権利があるように思われますが、大
 家と店子の関係のトラブルで分るように、大家が絶対的に上という
 訳ではありません。基本的に「持っていても使わない」から貸して
 いるのであり、携帯者にはそれが必要なものであるのです。もし、
 気に入らないからなんて理由で取りあげたり、私が使うからと強制
 的に所有者が携帯者から取上げることがあったら、それは封建社会
 の出来事ですよ(^_^;

  さて、実はこのシーンでは封建社会と言いますか、昔ながらの法
 律を無視した世界が広がっています(^^; イリーガルなので当然
 ですが、古式ゆかしいヤクザ・マフィアの思考です。「所有者」が
 「携帯者」より「ブルーバード」を取り上げると脅し、貸す代りに
 「トランク」を寄越せと言っているのです。何の正当性もない支離
 滅裂な言葉なのですが、「坂上」は「所有者」との不和に驚愕しま
 す。
  何故だか分りますか?
  実は、その言葉とは関係のないところで、「坂上」の「携帯者」
 としても優位性が崩されているのです。


  4.の関係は、「坂上」が「携帯者」として持っていた物理的な
 優位性を崩しています。
  と観念的にいうと分りにくいですが、とても簡単に言うと、「坂
 上」から「ブルーバード」が力ずくで奪われようとしているのです。
  「坂上」が「ブルーバード」の「携帯者」であるためには、「ブ
 ルーバード」を常に使える位置にいなければなりません。「渋谷の
 地下駐車場」に「ブルーバード」を置いたのは「携帯者」である
 「坂上」でしょうし、このことを「所有者──千葉」は知らなかった
 かも知れません。
  これが「携帯している」とまでは行かなくても「坂上」が持って
 いた物理的な優位性であったのですが、「千葉」(でなくても、単
 なるゴロツキでもいいのですが)がその目の前で邪魔をしています。
 しかも始末が悪いことに、「千葉」は「ブルーバード」の「所有者」
 です。これでは、かなり「ブルーバード」の「坂上」に対する従属
 性はかなり弱まったと言わざる負えません。
  そこで、「坂上」は行動を起します。

  取っ組み合いの喧嘩になるのですが、物語的にこれがなんだか分
 りますか?
  これは「携帯者──坂上」が「ブルーバード」を再び強く従属さ
 せるための喧嘩、つまり「千葉」から物理的優位性を取戻すための
 戦いなのです。その結果は……、残念なことに「千葉」にとっても
 「坂上」にとっても残酷なことになってしまう訳です。


 ○ 03 ○ 「まとめ」 ○ 04 ○                 :[ 03-04 ] 


  さて、こうやって一つのシーンを分析してみるだけで多くの関係
 が分ってきました。他にも様々に「道具」と他の要素との関係はあ
 りそうなのですが、大方例で示した範囲が基本になるようです。簡
 単にまとめてみましょう。

  分析をして幾つかの関係に名前がつくような感じがします。
  1.「携帯者」
  2.「所有者」
  3.「存在場所」
  この三つでしょうか。
  「イヤリングを使いたい美代ちゃん」や「金が欲しい千葉」がこ
 の範疇から外れるような気がしてしまいますが、実は美代ちゃんは
 「携帯者になりたい」、千葉は「所有者になりたい」という「携帯
 者」「所有者」の概念に含まれるものです。「携帯者候補」「所有
 者候補」とでも言えそうな「人物」です。

  この三種の関係線はどれも「道具」を従属させるものです。
  特別にファンタシーか、特別にスペイシーでなければ、道具が他
 の要素を従属させることはありません。おおよその概観が見えてき
 たのではないでしょうか。「道具」という要素の本質は、黙ってど
 こかに置かれながらも様々な手をのばして誰か・どこかにつながり、
 意志がないという浮気性で手のあちこちで結ばれた人たちをつなぎ
 合せたり、対立させたりするのです。「所有者」「携帯者」は基本
 的に一人しかなれないという原則がありますから、あいまいに結ば
 れた関係線が物語をすてきに複雑にします。
  見えましたか?
  道具周りの関係線。
  焦点を道具にぴたりと合わせれば様々なことが分るようになるは
 ずです。


 ● 04 ● 諸所雑感 「やったぁ! 『小林サッカー』だぁ」   :[ 04 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  見てきました、小林サッカー! あまりの凄さに、映画館が大爆
 笑に包まれる、すさまじい映画でしたよ。隣の高校生が「こんな面
 白い映画だと思わなかった!」と眼鏡の奥を輝かせて言うのや、
 オープニングソングがはじまるやいなや、全席が圧倒され、「そ、
 そんなぁ」という笑いが漏れ始めるのを聞き、私もあの麻薬的な映
 画に呑まれてしまいました。今でも書きながらも、シーンを思い出
 す度にくくっとおかしさがこぼれてきてしまいます。

  実際、映画自体ですが、昔あった「ムトゥ踊るマハラジャ」をご
 存じでしょうか、あれにとてもにた路線です。あまりにもくだらな
 い非現実でぶっ飛んだ内容を、SFXを使い放題でやりまくった、
 という清々しいぐらいに気持ちのいい映画です。機関銃を撃つよう
 な、こんなことやっていいの!? と思うことを恥ずかしげもなく
 やる快感、物語もあまりに分りやすく、あまりにもベタベタだけど
 勿論、ベタベタだから効果的で、すさまじいエネルギーで駆抜けて
 行きました。もし、まだ見ていなかったら、ぜひぜひ、ご覧下さい
 ね! 千と千尋の神隠しの次にお勧めします。

 ● 05 ● おわりに                      :[ 05 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  物語解析、最後までお読みいただきありがとうございました。
  久々に物語解析を書き、意外にもパズルがすんなり解けるような
 スラスラした感じを味わいました。「あれっ? こんなに簡単なも
 のだったけ?」と思うような不思議な感じです。考えすぎるより、
 思い切って別の事に夢中になって忘れてしまう方が、私には効率が
 いいのでしょうかと、何となくそんな感じがしました。
  さて、次は「道具編」の「効果」です。いかんせん複雑に見えま
 すが、きっとなんとかなるはず(笑)! またしばらく先になるで
 しょうが。隔週発刊を目指して。

  尚、物語解析ホームページより、バックナンバー・私の日記等を
 ご覧頂くことが出来ます。もしご興味がありましたら、ご覧いただ
 ければ幸いです。
  それでは、また次号!


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                       第十三号   2002/07/01
   「 物 語 解 析 」
    〜 要素による解析基礎 「道具」 所有・存在 〜

 発行者:hikali
   文:hikali

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