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                          第十四号   2006/04/24
   「 物 語 解 析 」
    〜 要素による解析基礎 「道具」 効果 〜

 「今号を要約!」 「効果」は道具のもう一つの関係線

  - - - -< 今号の中身をピックアップ! > - - - - - - - - - - - - - - - - -
 《 本文 》                          《ページ&
                                 落書き欄》
                                 (^_^;

   01:はじめに                       :[ 01 ]
     ──よ、四年間放置してました・・・。

   02:要素による解析ってなに???             :[ 02 ]
     ――簡単ではありますが、説明しています。

   03:解析術講座 「要素による解析「道具――効果」」    :[ 03 ]
    03-01:「効果って何?」       :[ 03-01 ]
        ――携帯電話の持っている効果って?
    03-02:「「看板効果」と「埋没効果」」          :[ 03-02 ]
        ――ドラえもんは、この両方を巧みに駆使してくる
    03-03:「効果の分析の仕方。」              :[ 03-03 ]
        ――一つ一つについて分析。

   04:おわりに                        :[ 04 ]
     ――戻って参りました・・・。

 ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■    http://story-fact.com/mk_log.php ■


 ● 01 ● はじめに                      :[ 01 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  こんにちは! hikaliです。
  うーん、ながらく(調べてみたら4年)休止していた、物語解析
 ですが、多少仕事が落ち着いてきましたので、また嬉しいことに、
 続きを書いてくれるとうれしいというお声をいただき、いい加減、
 完結をしたいと思い筆(というか、キーボード)を取った次第です。

  今号、十四号は、要素による解析基礎 「道具」効果なのですが
(う、うわー、これ、基礎って書いてありますね・・・。応用もやる
 のでしょうか・・・)、残念なことに、過去に校了直前まで行った
 ファイルが消えてしまったようで、どういう構成だったかを思い
 出しながらの、よろよろ執筆となります。リハビリがてらの頼り
 ない号ですが、応援してくださると幸いです。

 というわけで、物語解析、はじめてしまいましょう!!


 ● 02 ● 要素による解析ってなに???            :[ 02 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  これまでの物語解析では、物語は「人物」「舞台」「道具」
 「決まり事(背景)」の四つに分かれ、その四つの働きを調べる
 ことにより、物語をかなり正確に把握できるというお話をしてき
 ました。
  「人物」に関しては、第六号、第七号を通して、「舞台」に関
 しては第八号〜第十一号までにお話したと思います。

  前々回から、「道具」のお話をしています。
  今号は「道具」のもうひとつの関係線、「効果」のお話。
  魅力的な道具周りの関係線のこと、少しでもお知りいただけれ
 ば、幸いです。

  もし、前回以前の内容がお読みになりたいという方がいらっ
 しゃいましたら、物語解析ホームページにバックナンバーがあり
 ます。もしご興味がございましたら、ご覧いただければ幸いです。

  と、いうわけで物語解析、はじめちゃいましょう!!


 ● 03 ● 解析術講座  「要素による解析「道具――効果」」」:[ 03 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  さて、今回は道具編の効果の回となりますが、道具といい、まず
 真っ先に思いつく切り口は「効果」ではないでしょうか。ドラえも
 んの秘密道具を挙げるまでもなく、指輪物語の指輪、アーサー王伝
 説のエクスカリバー、はたまた、SFによく登場する便利なガジェ
 ット、おっと、探偵物の偽警察手帳などという物もあります。

 ○ 03 ○ 「効果って何?」        ○ 01 ○      :[ 03-01 ]

  効果はどんなものがあるの? と大きな質問を投げてしまうと極
 めてさまざまな整理のつかない答えが無限に上がってきてしまいそ
 うですが、ちょっと考えて、道具の効果とはなんぞやと考えてみま
 しょう。

  例えば携帯電話。
  どんな効果がありますかと尋ねてみると、実は無数の効果がある
 ことが分かります。わたしが所有している携帯電話(というかPH
 Sですが)は、ウェルコムのWX310Jですが、列挙するのもため息が
 出るほど効果があります。

  たとえば、通話が出来る。
  たとえば、メールが送れる。
  たとえば、時計代わりになる。
  たとえば、計算機代わりになる。
  たとえば、スケジュール機能。
  たとえば、目覚まし機能。
  なんか、もう良くなってきました。無数にあることが想像でき
 ます。

  Webサービスまで含めれば、路線検索・地図案内・ニュース閲
 覧・検索・価格比較とそれは無限と言って良いほどですし、なん
 と言っても今この文章も、サイト上にログしてある物語解析をブ
 ラウザで見ながら書いていたりします。

  また、パソコンにつないでモデム代わりにしていたり、暗いと
 ころではライト代わりになったり、まあ、暴漢に襲われたときは
 握りしめてパンチすると、拳が重くなると言う話も聞きました。

  たった一つ、携帯電話を取り上げてみても、
  その保有している効果は無限大です。

  たとえば、十円玉。
  あなたならなにに使いますか?
  最低三つは思い浮かぶのではないでしょうか。
  そして重要な事に、それは道具本来の使い方でない可能性もあ
 るのです。

  このように考えてみると、道具の効果は使う人によって発掘さ
 れる無限の宝箱のように見えます。たとえば、ドラえもんが非常
 におもしろい場合が多いのは、秘密道具が本来の使い方以外の使
 われ方をすることによって、意外な効果を発揮するという部分が
 寄与しているといえないでしょうか。

  道具の効果ってなに? という謎を解く鍵の一つとして、道具
 の効果とは、使用者に発掘されることを待ちわびている、無限の
 宝箱、と頭に入れておくことにしましょう。

 ○ 03 ○ 「看板効果」と「埋没効果」    ○ 02 ○      :[ 03-02 ]

  さて、一通りのガイダンスが終わったところで、本格的に道具
 の効果を考えてみることにします。前号で、わたしは、

 「小夜子さんが持っている」「人を殺してしまうブーメランが」
 「折れた」

  という言葉で、端的に道具の全体像を示しました。
  この中で、効果に当たるのが、
  「人を殺してしまうブーメラン」
  になります。

  さてこの道具にはどんな効果があるでしょう、と書き出してみ
 ると、何となく効果が分かったような気がしないでしょうか。
  え? ほんとに分かるんですか?
  わたしも何となく分かったような気になってしまうのですが、
 これを

 「人を殺してしまうランブーメ」

  としてみるとどうですか(ランブーメという単語は完全な創作
 です)?
  え? 分かるんですか?
  実はわたしも分かる気がしてしまうのです。
  なんか武器でしょ?
  うーん、武器な気がする。

  じゃあ、ちょっと飛躍をしてみて、SFのガジェットを作って
 みます。
  そうですね、実はこの後の例文で出てくるのですが、
  「スター・ガン」
  というガジェットはどうでしょう。
  「スター・ジュエル」
  はどうでしょう。
  「スターシップ」
  はさすがに分かりますか。
  では、実際に、ニール・スティーブンソンのダイアモンド・エ
 イジに出てくる、
  「スカル・ガン」
  はどうでしょう。不思議です。なぜか全く説明がないのに分か
 ります。
  では現代に戻って、
  「携帯電話」
  はどうですか。

  こんな、友人との会話を想像してください。
  「おう、おれ、携帯電話新しくしたんだ」
  「え? カメラ付き? ワンセグは? 音楽聞ける?」
  「ああ、それに、お財布携帯だぜ」
  何となく分かってきたでしょうか。

  道具というのは必ずその道具全体につけられた名称があり、そ
 の道具が持っている効果の性質という物があります。

  たとえば、指輪といえば、指にはめる装飾品です。これに「世
 界の支配者になれるのろいの指輪」とすると指輪物語が始まるの
 ですが、まず、誰もが知っている分かり易い名称の区別があります。

  携帯電話のどれもが出来る機能があり、これがその道具の持っ
 ているメインの効果、そして「カメラ付き」「ワンセグOK」
 「音楽聞ける」「お財布も」のようなサブの効果が簡単な説明と
 してついてきます。

  携帯電話の例では、何か細々とした機能が大量についているの
 で、非常にややこしいのですが、たとえばドラえもんに出てくる、

 「肺活量を通常の千倍にする」「強力ハイポンプガス」

  の場合は、この肺活量を通常の千倍にするという突拍子もない
 効果のため、はじめはのび太を泳げるようにする事が目的だった
 のが、さまざまな効果を発揮し、その意外性が物語をおもしろく
 しています。
  肺活量が千倍になったら、なにが出来ますか?
  いろいろ想像ができるのではないでしょうか。

  せっかくなので、このような効果を「看板効果」と名付けてお
 きましょう。

  また、同様に十円玉でネジが締めれるのような本来の使い方で
 ない方法、もしくは、「看板効果」の中に含まれているけれど思
 わぬ使い方が出来るという効果を「埋没効果」と名付けます。

  一般的に荒唐無稽な物語の場合は、「看板効果」の上手い設定
 が物語を面白くし、リアリティーがウリの物語の場合は「埋没効
 果」の上手い使い方が意外性をもたらしてくれます。ちなみにド
 ラえもんは、この両方を巧みに駆使してくるのでなかなかに味わ
 い深く、それでいて色あせないのですね。

 ○ 03 ○ 効果の分析の仕方        ○ 03 ○      :[ 03-03 ]

  さて、ここからは物語解析的に、多少分析チックに参ります。
  物語解析における道具の効果は、「人物」「道具」「舞台」
 「決まり事」のそれぞれに与える影響として整理されます。では
 2種類の例文を挙げてみますので、それぞれにそれを確認してみ
 ましょう。

  ではとりあえず、「看板効果」から


  斜路から飛び出すと、帝国親衛無人艦隊からの一斉爆撃が始
 まった。
  惑星バームを灰にするには十分な、衛星軌道上からの500隻の
 宇宙戦艦による高精密誘導爆撃。チークとアイルはスター・ガン
 を背負い遮蔽物を渡るが、その爆撃密度は圧倒的で、たちまち
 至近に爆撃が集まる。
 「ちくちょう、帝国の紙戦艦どもが!」
  チークはスプレッドモードでスター・ガンを構え、5射ほど
 衛星軌道上の艦隊に放ったが、陽光の中煌めいた閃光は10を
 越えず、旗艦が轟沈した様子もなかった。
 「やめろ、スター・フォースを消耗する!」
  至近に爆撃。チークの下半身が吹っ飛んだ。
  スター・ガンナーがまた一人消耗していく。
  アイルはチークに駆け寄ったが、脚をやられては、次の集中
 爆撃でチークが吹っ飛ぶことは目に見えていた。チークがポケ
 ットからスター・ジュエルを取り出し、アイルに渡す。
 「持っていけ! レジスタンスの格納庫はすぐ近くだ!」
  アイルは背後で再び始まった爆撃を聞きながら、格納庫へ走
 った。

  格納庫は慎重に隠蔽され、バリアが張られていたが、スター・
 ジュエルを掲げると扉が開く。中には数名のレジスタンスが太
 陽光に怯えるように見つめたが、アイルの背負ったスター・ガ
 ンを見てぱっと表情が明るくなる。
 「スター・ガンナー! まだ残っていたのですね」
 「ああ、おれが知っている限り惑星最後のガンナーだけどな」
  ここもすぐ爆撃を受ける。おれは格納庫の奥に鎮座するスター
 シップに駆け寄り、コクピットに飛び込んだ。
  惑星バームはついに帝国に奪われていた空を取り戻す。装置
 を探り、身体を固定し、そしてスター・ガンを構えた。スター・
 ジュエルが主を思いだしたように輝き始め、おれは所定の位置
 にスター・ジュエルを填める。
  スターシップは脈動を始め、駆動音が格納庫に満ちた。
 「天井を爆破します! 爆破とともに翼は飛翔! 宇宙へ上が
 ってください!」
  この船にとっては300年ぶりの空だろう。
  お楽しみはこれからだ。


  うーん。まあ、20分ぐらいで書いているので仕方ないのです
 が、とりあえずこんなところで我慢してください(^_^;

  さて、整理をしてみましょう。
  いくつか「道具」が出てきたのが分かるでしょうか。
  順に拾ってみましょう。

  まずは、帝国無人親衛艦隊の宇宙戦艦。
  書いてありますね。「人物」でも「舞台」でもなさそうですから
 「道具」です。また説明として紙戦艦という蔑称があるようです。

  続いて、スター・ガン。
  どうもこれはスター・ガンナーという種類の人々が持つ武器の
 ようで、5射ほどスプレッドモードで撃つと、衛星軌道上の宇宙
 戦艦が10隻程度撃沈できるようです。また、どうも射撃をする
 度に、スター・ガンナーのスター・フォースを消耗するようです。
  まあ、ぶっちゃけジェダイの騎士のライトセーバーみたいなも
 のでしょう。

  続いて、スター・ジュエル。
  宝石でしょうか。格納庫の封印を解けるようです。また、スタ
 ーシップを動かすための鍵にもなるようです。スターシップが主
 と書いてあります。

  最後にスターシップ。
  まあ、宇宙用の戦闘機でしょうか。どうも、スター・ガンナー用
 に作られた船のようで300年間飛んだことがないそうです。ス
 ター・ジュエルをはめると飛べるようになります。これ一隻で500隻
 の宇宙戦艦と戦うのでしょうか。まあ、スターウォーズでもたった
 一発でデス・スターを落としてますから、ちょろいもんなのでしょう。

  こんなもんでしょうか。
  これぐらいのようです。
  では簡単なところから整理を始めましょう。


 1.帝国の宇宙戦艦(無人親衛艦隊)

  戦艦と言うからにはスターウォーズに出てくる戦艦ぐらいの艦で
 しょう。それが500隻で総攻撃をしているのですから、もう惑星バー
 ムは風前のともしびです。また、無人艦ながら衛星軌道から生身の
 人間を高精密誘導爆撃を出来るくらいですからかなりの性能です。
 さすがに親衛艦隊に配属されているだけの事はあります。
  旗艦があるようです。

  では順に影響を考えてみましょう。


 「人物」:
  惑星バーム上の人物が標的のようです。特にスター・ガンナー
 に攻撃を仕掛けています。その高精度誘導爆撃は、非常に正確で
 す。よって効果ですが、

 「衛星軌道上から、地表の人物に向かってピンポイントで爆撃が出来る」
 「たとえ、スター・ガンナーが相手でもひとたまりもない」

 といったところでしょうか。


 「舞台」:
  衛星軌道上にいます。また、惑星バームを灰に出来るようです。
 うーん、それ以外は不明ですねえ。ワープが出来るのか、大気圏突
 入が出来るのかも不明です。よって効果は、

 「衛星軌道上で艦隊行動ができる」
 「衛星軌道上から、惑星地表に圧倒的な破壊力と高精度を持った爆撃が可能」

 ですかねえ。


 「道具」:
  道具に関しては言及がないのですが、おっと、スター・ガンのス
 プレッドモードで10隻近く撃沈されました。これは負の特徴です
 が、

 「スター・ガンの攻撃の前には、紙屑のように撃沈する」

 と、特徴を加えましょう。


 「決まり事」:
  うーん、スター・ガンナーの敵のようです。

 「スター・ガンナーと惑星バーム人の敵」

  分かり易いですね。

  こうやって洗ってみるだけで、この宇宙戦艦は極めて強力な攻
 撃力を持ち、惑星バームを衛星軌道上より殲滅する「道具」だと
 気付きます。ただ一見安全な所にいるように見えますが、ただ一
 つだけ、スター・ガンによる攻撃には勝てないので、それを所有
 するスター・ガンナーを目の敵にしています。

  物語の4要素に与えている影響が見えたでしょうか。


 2.スターシップ

  シップと言いつつも、一人乗りのようですから、ファイターの
 方が正確な気がしますが、スターファイターというと何となくわ
 かりにくいので、たぶんシップになっているのでしょう。どうや
 ら、300年間このシップが惑星バームの空を飛んだことはないよう。
 まさに空の圧制者に対する唯一の対抗策です。どうやらレジスタ
 ンスが守っていたようですが、もうすぐレジスタンスは死んでし
 まいそうです。


 「人物」:
  スター・ガンナーの専用機のようです。という事は300年前から
 スター・ガンナー、ひいてはスター・ガンがあったことになります
 (思わぬ所から設定が生まれました)。また、征服の危機にある
 惑星バームにおいては唯一の対抗手段ですので、レジスタンスに
 とっては抵抗の象徴です。よって効果は(前者はマイナスな効果
 ですが)、

 「スター・ガンナー以外には乗りこなせない」
 「レジスタンスにとっては抵抗運動の象徴」


 「舞台」:
  スターシップですから、当然宇宙に行けます。また徒歩に比べ
 て高速で移動できます。300年前から保存されていたので、当然、
 遺跡に格納されていました。よって効果は、

 「宇宙(特に衛星軌道上)へ行けます」
 「高速移動が出来るようになります」
 「300年前から存在する遺跡に格納されていました」


 「道具」:
  スター・シップはスター・ジュエルの主であり、これを所定の
 位置にはめると動くようになるようです。また、スター・ガンを
 設置する場所もあるように見えます。

 「スター・ジュエルをはめると動く」
 「スター・ガンを設置する場所がある」


 「決まり事」:
  300年何物も空を飛べなかった惑星を飛ぶ船で、空からの攻撃
 に唯一立ち向かえそうな存在ですから、当然救世主です。ちょっ
 と色も付けてみます。

 「惑星バームにおける伝説の救世主」
 (補足:うーん、長老に昔話をさせるとおもしろそうです)

  宇宙戦艦に対する、伝説の乗り物といった感じです。
  ってことは、スター・ガン、スター・ジュエル、スター・ガン
 ナーも伝説の存在にした方がいいでしょう。
  次、行きましょう。


 3.スター・ジュエル

  うーん、由来が一つもかかれていないようなのですが、スター
 ・ガンナーの証明みたいな物なのでしょうか。光ります。スター
 シップを動かせるようになります。あ、あと、格納庫の封印も解
 きました。


 「人物」:
  記載はないのですが、スター・ガンナーが持っていると、いろ
 いろな効果を発揮しそうです。記載されている効果はなしです
 (ないのか・・・)。


 「舞台」:
  格納庫の封印を解きました。

 「スターシップの格納庫の封印を解く」


 「道具」:
  スターシップを動かせるようになります。

 「スターシップを動かせるようになる」


 「決まり事」:
  記載はないですが、伝説のジュエルでしょう(たぶん)。

  極めてシンプルに、スター・ガンナー用のいろいろな物を使用
 する許可証のようです。たぶん、スター・フォースを操れるスタ
 ー・ガンナーにしか使えません。


 4.スター・ガン

  極めて強力な携帯兵器であり、スター・フォースを操るスター
 ・ガンナーの象徴的な武器のようです。地表から衛星軌道上の戦
 艦を撃沈することが出来、しかも消耗するのはスター・フォース
 だけなので、弾切れも心配なさそうです。「背負う」そうなので
 バズーカのような形状なのでしょうか。スプレッドモードという
 モードがあるようです。


 「人物」:
  スター・フォースを操れるスター・ガンナーの専用武器と見て
 良いでしょう。背負うほど物ですから、隠し持つことは出来なそ
 うです。それを持っているだけで、周囲の人からスター・ガンナー
 だと分かるほど著名なようです。よって効果は、

 「スター・ガンナーにしか使えない」(マイナス効果)
 「背負う必要があるほど大きい」(マイナス効果)
 「それを持つだけで、周囲の人にはスター・ガンナーだと思われる」


 「舞台」:
  地表から衛星軌道上まで射程距離があり、しかも当たるようで
 す。・・・ん、こんなもんでしょうか。うーん、これ以外の記載はあ
 りません。

 「地表から衛星軌道上の物体を狙い撃ちできる」


 「道具」:
  宇宙戦艦を一撃で撃沈できます。スターシップに乗せられます。
 うーん、これ以外の記述はありません。

 「宇宙戦艦をなんなく一撃で撃沈できる」
 「スターシップの主砲になる」(たぶん)


 「決まり事」:
  うーん、たぶん伝説の武器でしょう。

 「伝説の武器」


  っと、さらっと洗ってみましたが、どんなもんでしょうか。

  前号で「所有者」「携帯者」「存在場所」によって見えてくる
 各要素との関係線のお話をしましたが、今号では効果を軸にした
 関係線が見えてきませんか。

  たかがた原稿用紙3枚分の短いシーン。
  しかし、こんな文章も分析をしてみると結構背景が見えてくる
 物ですよね。

  わたしは、この短い例題を、

  ディックの長編に出てくるザップ・ガン(名称のみ借用)→
  なんかすごい銃器を持っているスーパーマン→
  スターウォーズっぽい感じ→
  個人的にキャノン砲のついたロボットが好きなので、超長距離兵器→
  衛星軌道上の艦隊を殲滅できるスター・ガン!

  という非常に単純なアイデアで思いついてあとは例題になるよ
 うに肉付けしただけなので、正直、この話が今後どうなっていく
 のか、またこれまでどう展開してきたのかは、非常に無責任なの
 ですが、全く知りません。

  ただ、これまでの分析を読んでみると、おぼろげながら物語が
 浮かんできませんか?

  たとえば主人公のアイル。

  彼は恐らく「スター・ガン」さえ持たず自分がスター・ガンナー
 の素質を秘めているとは知らなかったでしょう
 (主人公と主人公武器を序盤は離す)。

  そこへふとしたきっかけで(砂賊とかに襲われて)、3人のガン
 ナーに助けられ(別に何人でもいいのですが)、スター・ガンナー
 の素質を見抜かれます。

  ガンナーたちはアイルにマスターガンナーの元へ修行に行かせ、
 (うーん、どうしようかなぁ)帝国の襲撃に遭い、マスターガンナー
 の「スター・ガン」を受け継ぎます。マスターガンナーは死に際に、
 「スター・ジュエル」と「スターシップ」の伝説を話し、
 アイルは旅に出ます。

  帝国による惑星バームへの侵攻は激しさを増し、都市では漂泊の
 3人のガンナーの噂で持ちきりです。アイルはガンナーたちが帝国
 の前線基地に奪われた姫とスター・ジュエルの奪還作戦を遂行して
 いると聞き、前線基地へと向かいます。

  前線基地では3人のガンナーが死闘を繰り広げ、前線基地の主力
 部隊を追いつめますが、それは罠でした。衛星軌道上に待ちかまえ
 た帝国艦隊の集中砲火に遭い、基地の主力ごと殲滅させられそうに
 なるのです。そこへアイルが現れ、帝国艦隊を追い払います。

  姫はレジスタンスがスターシップを守っていることを告げ、生き
 残りのガンナーとアイルは格納庫を目指します。しかし、帝国は500隻
 からなる大艦隊を派遣して、惑星バームを根こそぎ灰にするつもり
 になっていました。

  そして帝国の追撃戦が始まる・・・。

  うーん、適当ですが物語になりそうじゃないですか(^_^;
  あとづけで適当に登場させたお姫様をどうするかを全く決めてい
 ないのは、ご愛敬です。
  でもよく見てくださいね。
  この話は、道具の効果の関係だけで作ったのですよ。


  続いて、「埋没効果」!
  ・・・と行きたかったのですが・・・、ずいぶん紙面が込んできてし
 まいました。とりあえず、「埋没効果」は次々回にお送りする予
 定でした「実践編」で扱ってみることにしましょう。



 ● 04 ● おわりに                      :[ 04 ]
  ̄ ̄ ̄ ̄
  物語解析、最後までお読みいただきありがとうございました。
  四年ぶりとなる物語解析ですが、少しは上達しているのでしょ
 うか、結構あっという間に書けてしまい、びっくりしています。

  密かには、まとまりないなあ、もうちょっとなんとかならない
 かなあと思いつつも、まあリハビリリハビリということでご容赦
 いただければ嬉しいです。

  とりあえず効果だけでもまとめたかったのですが、最終的なま
 とめは次々号の実践編になりそうな予感。ちなみに次号は、道具編
 「変化」の予定です。

  四年ももし気長にお待ちいただいていた方がいらっしゃいました
 ら、この場をお借りしてお詫びいたします。いやー、この四年、
 暴風雨のような状況でした。やっと原点にかえって参りました。
  お待ちいただいた時間に、ありがとう。
  応援等いただけると励みになります。

  それでは、また。

 ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■ ―― ■―― ■ ―― ■
                       第十四号   2006/04/24
   「 物 語 解 析 」
    〜 要素による解析基礎 「道具」 効果 〜

 発行者:hikali
   文:hikali

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